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世界中どこにでも、スマホの現在地を設定できる【偽のGPSロケーション・チェンジャー】

time 2019/06/22

世界中どこにでも、スマホの現在地を設定できる【偽のGPSロケーション・チェンジャー】

「位置のエフェクター」

激しい雨が降っている。

時折、森の唸りのような風が吹きつけて、木々の葉に居座った雨粒を霧散させた。

その暗い森は、どの場所よりも雨が似合っていた。

森番のヒースクリフは、酒のボトルを片手に、今日も敷地内をうろついていた。

彼は酒で一生を棒に振った男であり、その行き着いた果てが、この森の森番であった。

しかし彼にとっては、もはや自分の職業などどうだってよかったのだ。毎日アルコールさえ欠かさずに摂取できれば、ヒースクリフにとっては満足だった。ある意味では、潔いあきらめの境地に達していた。

ヒースクリフは、雨に向かって毒づいたり歌ったりしながら、暗い森を巡回していた。髭もじゃの顔は頭から滝を浴びたようにずぶ濡れで、まるで捨てられた犬のようであった。

「雨よ、雨よ、降ってこい!おいらは、ここだ、降ってこい!へ!」

ヒースクリフは、ボトルからグビグビと酒を飲んだ。そうすれば、すぐに全てがどうだってよくなった。

「えい、さあ、ここだ!おいらは、いつでも、ここなんだ!へ!」

その時、胸の無線機に無線が入った。そう、彼は曲がりなりにも森番なのだ。

「……凶器を持った男が敷地内に侵入……そちらに向かっている……危険極まりない……即刻排除せよ……生きて敷地外に出してはならない…………おい!聞いているのか、このくそいまいましい酔っ払いめが!」

最後の声は、収容所の所長ササゲンテス氏、その人の声であった。

ヒースクリフは、顔を真っ赤にして盛大に舌打ちした。彼は雇われの身でありながら雇用主であるササゲンテス氏に、吐き気を催すほどの嫌悪感を覚えていた。そして、森番ヒースクリフは今さら何と罵られようと気にならなかったのだが、ただ一つ、「酔っ払い」と言われることだけには、腸(はらわた)が煮えくり返るような怒りを覚えるのだった。

「……おいらは、『酔っ払い』、なんかじゃねえ。そいつばかりは、言っては、ならねえ。くそったれの、ササゲンテスめ!」

ヒースクリフは、地獄の犬のような声でそう絶叫し、無線機を地面に叩きつけて、泥まみれの靴で無茶苦茶に踏み潰した。「えい!これでもか!これでもか!へ!」

その狂気の様を木陰から、じっくりと見ていた男がいる。男は肉切り包丁を手にして、これまたずぶ濡れだった。

「なるほど」とエヌ博士が言った。「体内に追跡装置を、仕込まれていたのかね」

博士はそう言うと、上唇の内側に埋め込んでいたカプセル装置を潰した。すると奇妙な、超音波めいた音が雨中の森の中に響き渡った。博士はその音を、肩で息をしている森番に向けた。それにてあっさりと、エヌ博士と森番ヒースクリフの位置情報が交換されたのだった。

エヌ博士は、再び雨の中を矢のように駆けだした。

「待ってろよ、くそったれの、ササゲンテスめ!へ!」と博士はその時、我知らずに口走っていたのだが、はたして……

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